駐在と英語 ~2か月目 汗だく会議編~
kibitaki1230
JIBUN & EIGO
日本に戻った今、駐在生活を振り返っていく。
さて最初の1カ月目。とにかくこれにつきる。
「何を言っているのか全然分からない」
当然言いたいことなんて言えない。
とにかく耳が、口が、知識が、すべてがついていけない。
「(ここでの)生活はどう?」
ローカルスタッフに多分そんなことを聞かれたのだが、早すぎて「えっ?」となり、Could you repeat it?
まぁ一回くらいは普通にリピートしてくれる。
けどまたわからなくて、「えっ?」
微妙に面倒くさそうな顔。
これは気まずい。
わかるよ。さすがにこんな挨拶みたいな会話、何度も言いたくなかったろう。
でもこんなことさえ、全然聞き取れなかったのだ。
ただ、そんな自分でも唯一わかることがあった。
「単語」
赴任後の手続きや業務に関する単語、それは聞こえる。
よし。とりあえず聞こえた単語を基にYesかNoか、言っとけばOKだろ。
こんな感じで日々は過ぎていった。
後から振り返れば「なんとかなった」のだが、当時の本人は焦っていた。
当然である。
コミュニケーションに不都合があることの不自由さ、周りがけっこうしゃべる中でしゃべれない恥ずかしさ、何回も聞き直したときの相手の表情、どれもが記憶に強く残っている。
とにかく耐えよう。
「もう少し時間が経てばなんとかなるだろ」
こんな風に当時は焦りつつも楽観的に考えていた。
そう、時間が状況を改善してくれることを期待して。
しかし、現実はそんなに甘くはなかった。